【LGBTのバイが教える】同性パートナーシップ制度とはなんぞや??【ぶっちゃけ意味ある?何が出来る?】
セクシャルのはなし
きたる2022年11月1日、東京都パートナーシップ宣誓制度の運用が開始するぞ(申請自体は10月から)!やったー!すごい!おめでとう!
これは日本のLGBT(この記事では便宜上Tまでとする)にとって、非常に大きな第一歩!
え?そもそも同性パートナーシップ制度って何?って?
よし、折角なのでセクマイ当事者(制度利用中)のあすとらが、わかりやすく解説するよ!
【目次】
これは日本のLGBT(この記事では便宜上Tまでとする)にとって、非常に大きな第一歩!
え?そもそも同性パートナーシップ制度って何?って?
よし、折角なのでセクマイ当事者(制度利用中)のあすとらが、わかりやすく解説するよ!
【目次】
- うちのこと
- そもそも同性パートナーシップ制度とは?
- 東京都パートナーシップ宣誓制度って何?
- 同性パートナーシップ制度でできること
- さいごに
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●うちのこと
-麻生あすとら(30代・女・中性・バイ)-パートナー(20代・女・フェム・バイ)
・2018年 お付き合いを開始 ※詳しくはこの辺りを見てね
・2019年 東京都世田谷区で同棲開始&パートナーシップ宣誓
・2022年 現在、宣誓4年目だよ
■そもそも同性パートナーシップ制度とは?
2015年、渋谷区と世田谷区を皮切りにスタートした「セクシャルマイノリティカップルの権利を自治体で認める制度」のこと。ここの内容にはまたあとで触れるね。制度のある自治体に住むLGBTカップルは、役所で申請を行う事で、携帯用のカードと証明書を発行してもらえる。
※ちなみに、制度は同性同士じゃなくても利用できるよ。
2022年10月現在、国内では237の自治体にて導入されていて、その範囲はどんどん広がっている。
政令指定都市で同性パートナーシップ制度が導入されていないのは、残すところ仙台市、名古屋市(導入予定あり)、神戸市のみだよ。
ちなみに…導入していない自治体は「LGBTなんてここには存在しない」という認識でいるみたいけど、勿論、そんな訳はない。
人口の5-10%が何かしらのセクシャルマイノリティなんだから、実際、左利きの存在と同じくらいの確率でLGBTはそこらじゅうに居るのよ。
「そんな事ない!俺の周りには一人も居ない!」って頑なに言い張る人は、当事者らから「コイツは老害だかららカムアウトしないでおこう」と除外されている可能性があるぞ…ガチで。
ちなみにあすとら自身、30歳までは地元の神戸に住んでいたのだけどね。
少し検索すれば神戸の福祉局長のトンデモ答弁が出てくるものだから、非常に残念な気持ちでいっぱいになるよ…
■東京都パートナーシップ宣誓制度って何?
これまでの同性パートナーシップ制度は、自治体(市町村)範囲のサービスが大半だったよ。つまり、制度のあるA市で宣誓を行って、制度のないB市に引っ越すってなった時、宣誓は引き継げないのね。
しかも申請にも解除にも前予約を取って、二人で役所に行かないといけない。これは非常にめんどくさい。
そうしたら今回、都知事の百合子が突然「"都"がパートナーシップを認めますよ」と言ってくれたんだ。
つまり、東京都内であればどこに居ても宣誓を認められるってわけ。しかも手続きがオンラインで完結するのが非常に有難い!
※ちなみに、都道府県レベルで同性パートナーシップ制度が使えるようになったのは、茨城県と大阪府に続いて3か所目!
ただ、制度のカバー範疇が広くなっただけで、現状内容自体に違いは特にないので、自分達はしばらく東京都版には移行せずこれまで通り世田谷区のパートナーシップ制度を継続するよ。
■同性パートナーシップ制度でできること
さて、肝心なのがここからだ。漫画にも記載した通り、制度のある都道府県や自治体でパートナーシップを宣誓した所で、同性結婚した事になるわけではない。
戸籍が一緒にならないということは、苗字が変わるわけでもパートナーを扶養出来るわけでもない。
いつかあすとらが死んだ時にパートナーに遺族年金は出ないし、今せっせと蓄えている株式などの資産も相続権をあげられないので、遺留分は全て麻生家の人間にいくよ。
※同性カップルは早い段階できちんと相続を記した遺書を作っておこうね!
ざっくりメリットデメリットを纏めると…
・同性パートナーシップ制度のメリット:特にない
・同性パートナーシップ制度のデメリット:特にない
ってこと。なんじゃこりゃ。
強いて言うならば
・賃貸契約や住宅ローンで門前払いされなくなる…かもしれない
・親族じゃなくても病院での面会ができる…かもしれない
民間に対しての強制力は特に無いんだよね。
「え?じゃあ全く意味ないじゃん、事実婚と変わらんじゃん」と思うかもだけど、決して無駄というわけでもない。
例えば、親や周囲から関係性を否定されている人や、迫害が怖くてカムアウトが出来ない人達だって、悲しいかな日本にはまだまだ沢山居る。
そういう人達にとっては、自治体が関係性を認めてくれるなら少しでも救いになる。
自分たちの意思で一緒に住む事が出来るようにもなるしね。
とかそんな綺麗ごとを言っても「やっぱり何かこう、経済や健康面に何かあった際の保障は欲しいよねぇ~…」というのが、当事者の希望ではあるよね。
「日本の婚姻制度自体がおかしい」と思っているあすとら的には「同性でも結婚したい!」とは思わないけどさ、この国の同性パートナーシップ制度がいつかはシビルユニオン(法的な効力を持ったパートナーシップ)にアップデートされる事を願うばかりだよ。
どちらかがどちらかの養子になることで無理やり戸籍を一緒にする方法もあるみたいだけど、それはそれで面倒くさそう。
■さいごに
例え法律で認められていなくても、同性パートナーシップ制度は「一緒に生きていく」誓いの表明だよ。また、この制度があるから、自分達の関係を周囲に公言しやすいというのも確かだ。
あすとらのケースでは、宣誓を行った事で親しい人達が心から喜んでくれたし、今年80歳のばあちゃんも最初は理解こそ出来なかったものの、今ではパートナーの事をしっかり認識してくれている。
「日本はセクシャルマイノリティへの理解において後進国だ」という声もあるけど、それでも着実に前には進んでいる。
制度が立ち上がったのは、沢山の人の活動や応援があったからだ。
今は自分のようにネットを用いてセクマイを公言する人も増えているし、アライだって沢山いる。
また、若い世代はコンテンツを通してBLやGL作品に触れているから、今後はもっと早くLGBT理解が進むだろう。
トンデモ老害達が「思想的マイノリティ」になる時代はすぐそこだから、クローゼットの子達には決して負けないで欲しい!
今回の東京同性パートナーシップ制度を足掛かりに、国内でももっと制度が追従され、認知が広がって、LGBTの存在が「特別では無い」日本が少しでも早く訪れてくれるといいよね。と思うあすとらでした。
↓以下、LGBTに関するおすすめ書籍だよん。
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